| オークホール(添田町) |
| これまでいろんな町のいろんなホールで仕事をしてきたけれど、忘れられないほど条件の良いホールが2〜3ある。その一つがこのホールで、田川郡添田町という英彦山から少し下ったところの山間にひっそりと隠れるように(隠れてません)建っている。基本的には音楽ホール(クラシック音楽を目的とした)で、それ以外の目的には貸し出ししていなかったのだが、地元と云う事もあってか、1992年頃(たぶん)フライングエレファンツのライブで一度だけお邪魔した。たった1回っきりにも関わらずその音(残響・吸音・反射)の良さに感激したのを昨日の事のように覚えている。と書いたものの搬入口の事や電源の事など何もかも忘れてしまっているので、「1年前の事のように覚えている」と云う事にする。 反響板が常設してあり、本当に全くのアコースティック楽器専用という作りで、モニターミックスを置くにもステージ全体が見渡せないし、このような状況で電気楽器をPAした経験がなかったので音が出るまではとても緊張した。 |
| 当時在籍していたMusic-Cityのメインシステムは、#815というALTECのダブルウーファーに299ドライバーをMR64&MR94デカホーンという2wayシステム。指向特性に優れていて高能率、ウーファーとの時間軸位相がとれているのでとても聞きやすいシステムでした。(今使っているd&bもこの感覚です) がしかし、1990年当時これを持ち込むとホールの担当者は口を揃えて「またすごい年代物を持ち込みましたねぇ」と珍しがられ皮肉られたものです。TurboSound全盛期、メイヤーMSL3デビューしたての頃。 そういうイヤミな担当者に「お前らほんとに良かもんはいつまで経っても良かったい!」と心の中で呟いていました。話が逸れました・・・。 |
| このホールの良いところは、常設反響板の存在をフォローするように「残響可変カーテン」を持っている事ではないでしょうか。客席途中から最後部を取り巻くように厚手のカーテンがあり、この開閉具合で残響・吸音を制御することができます。ちなみにカーテンの有る無しで0.3秒ほど残響を変える事が出来るそうです。当時は何も考えず「ロックやけん残響は短いが良かに決まっとろうもん」と即決でカーテンを閉めてもらいましたが(笑 反射音が少ないのでSPからの音がダイレクトに客席に届きます。ミックスしているとまるでスタジオでコントロールしているような感覚とでも云いますか、とにかく打てば響くという操作性の良さ・・・。なのに気持ちの良い響き。 まぁ音の良さを文字で説明しても限界があるし、あまり意味のない事のような気がしますから、細かいディティールの説明はやめておきますが、とにかく目的のあるホールはやはり素晴らしい!という事。クラシックホールだとしてもガンガンの爆音ロックでない限り気持ちよく使えるという事を分かって欲しいと思います。 でもその細かいニュアンスが分からないシステムを持ち込んだとしても、この決定的な違いは分からないだろうなぁ。 |