| 仕込み(地獄のセッティング) |
| 仕込み。即ち設営。英語で書くとConstructionあるいはSetting。 その範囲は多岐にわたり、コンパクトスピーカー1ペアのお手軽なヤツから、ちょいとしたライブやイベント・結婚式。はたまた大規模屋外ライブまで様々である。がしかし、これから書く10数年前に経験した事は、「もう二度と誘わないでねKさん!」と、発注者に本当に云ってしまった、残酷極まりない「お前ら人を牛馬と勘違いするなよ!」と叫びたくなるくらいの、非人間的現場の事です。(ちょっと大袈裟かもしれん) |
| 祭りは好きだ! それが生まれ育った街以外の、自分に関係のない祭りでも野次馬的に好きだ!いや好きだったと書こう。 子供の頃の地域でやる神社の祭りは、夏休みに入る前から指折り数えて待っていた。当日の朝などそわそわドキドキで、昼飯もそっちのけで誰もいない神社に「出かけては戻り」を繰り返し、日が落ち始める頃には興奮は最高潮に達していて、別に法被を着て神輿を担ぐわけでもない、特別な神事があるわけでもないのに、何故かみんなとにかく最高だぜ〜!だった。 |
| ところで、四国・高知には「よさこい祭り」なるものがある。 ※よさこい祭りは、阿波踊りを模して1954年から始まった高知市の祭りで、阿波踊り同様に踊り子の連と地方車がよさこい鳴子踊りに合わせて繰り出す。 踊り子は、市内数ヶ所の競演場・演舞場で踊りを競う。なお、言葉の意味としてよさこいは漢字で夜さ来いと書き、夜這いのことである。(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より) |
| 簡単に説明すると、地方車と呼ばれる4トン車の荷台をステージに装飾し、ステージには地方やバンドそれにPA一式と発電機を乗せて、その演奏に合わせ「踊り隊」100名ほどが踊りまくるというものだ。(現在はバンドが乗るのは稀で、ほとんどMDやCDで音楽を流し、それに合わせて煽りが数人乗る程度) その地方車が総数150台ほど。企業や商店街・有志などで作るチームが150団体もあるのだ。それが2日間市内のあちこち決められた場所で踊りまくる。審査をするメインストリートがありそこでもまた踊りまくる。老いも若きも、兄ちゃんもねぇちゃんも踊りまくる。とにかく一日中踊りまくる。 何とも元気な県民だこと。四国は徳島の阿波踊りといい高知のよさこいと云い、まったく踊るのが好きな島民なんだなとつくづく思う。 |
| で、この地方車の数が半端でないので、四国だけでまかなえるはずもなく、近くは関西、遠くは関東、そして我が九州からも「どげんしよるね?」と応援に駆けつけるというわけだ。これが地獄の仕込みの始まりである。まぁずいぶん前の話だからかなり進化した事とは思われる。 |
高知出身であるFHSのK氏率いる九州チームは、夜に小倉→松山フェリーに乗り込み、早朝松山港、そのまま山越えして昼頃には高知へ到着するという段取りだった。到着後は宿にチェックインしその日は各々自由行動で、次の日が仕込みとだけ聞かされてた。 さぁて・・・高知城でも見に行くかと数人で立ち上がった時でした、「今から地方車が来るげなけん、数台ばってん仕込むバイ」とKさん。仕込むと云われりゃそうするしかないのが兵隊の勤め。仕方なしに高知城はお預けにして、宿から近い「指定セッティング場」へと出かけていきました。 基本的に、地方車は荷台スペースの最前部に発電機(20〜45KVA)が乗った状態で「指定セッティング場」へやって来る。上部の装飾もほぼ終わった状態だ。で、最後部にPAスピーカーを壁状に配置しラッシングベルトで強烈に固定。スピーカー裏のわずかなスペースに、ミキサーと周辺機器やアンプなどをセットし、その他のスペースは当日バンドさんや地方さんもしくは打ち込み兄ちゃんなどを乗せ、周りを囲んだ単管枠にはこれでもかと照明を吊り込む。照明が終わるとサウンドチェックして完了!これで一台完成となるわけだ。作業時間およそ2時間。この同じ作業を九州組・関西組・地元組と10社ほどの人間で同時進行的に進めていくのだ。もちろん音響だけでなく照明も同時進行だからそりゃ大変! この地方車が来る来る! |
| 続く・・・ |